amazonでPLUS YUがCUBE 3を87%オフで販売中

アマゾンでPLUS YUが3D SYSTEMSの3Dプリンター「CUBE 3」を定価17万2800円のところを87%オフの2万9800円で販売中。

CUBE 3はSTRATASYSに次ぐ業界大手のメーカーの3D SYSTEMSが2014年に発売した3Dプリンター。同社はかつてはコンシューマー向けの低価格3Dプリンター「CUBE」シリーズを多数発売しており、CUBE 3は2種類の専用フィラメントカートリッジを両側面にセットして2色プリントに対応したデュアルヘッド機。

ノズル一体型の専用フィラメントカートリッジを採用

特徴的なのは専用のフィラメントカートリッジ。他メーカーの専用フィラメントカートリッジは、ケースにフィラメントが入っただけのもの(残量検知のチップ等を搭載する場合もある)だが、CUBE 3では先端にジャック形状のノズルも一体型になっている。

これをまるでヘッドフォンをヘッドフォンジャックに挿すように、プリンターのヘッドにあるジャック(写真中央)に装着して使用する。通常の3Dプリンターならノズルに問題が起きてプリントできない場合などは、ホットエンドを分解してノズルを交換する等の作業が必要だが、CUBE 3ではカートリッジを交換すればノズルも一緒に交換できてしまう。例えるならヘッド一体型のインクカートリッジを採用するHPのインクジェットプリンターのようなもの。

専用カートリッジは今後入手が困難になる

これだけだとノズル一体型のフィラメントカートリッジを採用するのは利点ばかりのように感じるが、このカートリッジがとんでもなく高くて定価1万円以上する。高いだけならまだしも、以前Kiyologでも書いたように3D SYSTEMSはコンシューマー向けの3Dプリンター事業から2016年1月に撤退し、CUBEシリーズの販売も終了にした。修理に関してはおそらくまだしばらくは対応するだろうが、CUBEシリーズの専用フィラメントは、各機種とも日本正規代理店は在庫限りとなった。日本代理店のHPにはフィラメントの在庫が掲載されているが、PLAフィラメントに関しては全色販売終了、ABSフィラメントも一部の色が在庫ありという状況。これにはCUBEシリーズを扱っていた家電量販店等の流通や店頭在庫は含まれていないが、その在庫もそれほど多くはないはず。

ちなみにちょっと調べた感じでは、アマゾンでは1万2400円でABSの白？と8286円でABSのグリーン、 6180円でPLAのネイビーブルー、ビックカメラで5980円のABSのレッド、ヤマダ電機で6000円のABSの青緑のカートリッジは今現在購入できる。他にも何店か在庫のあるところがあり、価格はどこも在庫処分価格のところが多い。

ただこの専用カートリッジが手に入らなくなると、汎用フィラメントは使えないのでCUBE 3は途端に置物になってしまう。一応米国の3D SYSTEMSはフィラメントカートリッジは当面供給する予定で、こちらのページからCUBEシリーズの専用フィラメントカートリッジが購入できる。CUBE 3用のカートリッジはABS／PLAともに1つ4900円前後、送料はカートリッジ2～3個までは1600円前後(送料は発送先をJAPANにすれば個数に応じて自動計算で表示)。このページではフィラメント以外に、CUBE 3用の電源アダプターとかプリントパッドといったパーツも購入できる。

CUBEやCUBE Xでは、CUBE FREEという社外品のアダプターを使えば、汎用フィラメントも使えたが、CUBE 3はノズル一体型のためかCUBE FREEも発売されず、現在はCUBE FREEのサイトも閉鎖してしまった。

今では3万円前後で3Dプリンターは買えるが、デュアルヘッド機となるとCUBE 3のこの特価に迫るものはなかなかない。ただ専用フィラメントカートリッジは色を選ぶなら若干割高な上に米国から個人輸入しなければならないのと、いずれ米国での販売が終了すれば置物になってしまうのを考えると、もはや2万9800円の価値はないかもしれない。