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DELL XPS 15レビューその5 (システムリカバリー等)

Dellアンバサダープログラムで借りているXPS 15の「プラチナ・4Kディスプレイ・タッチパネル」モデルの返却が近付いた。まだまだいろいろ試したい事はあったが、1カ月という期間で気になる部分は概ねテストできた。さて、返却となると、本体等を元通り梱包して送り返すのだが、その前にインストールしたソフトウェアやデータを消去しないとならない。

DELLアンバサダー事務局でも返却されたXPS 15の初期化はするだろうが、その後に貸し出されたユーザーがデータリカバリーを試みるかもしれないのを考えると、ちゃんとSSDの中身を消去しておくのは自己防衛につながる(笑)。

とりあえず手順としては「データ消去→ダミーデータを容量一杯に書き込み」を何回か繰り返した後、システムのリカバリーとなる。手元にはHDDやSSDの消去ツールもあり、そちらを使う方が確実なのだが、DELLのリカバリーデータも消去する可能性もあるので今回は上記の方法でデータを消去する事にする。

どうやってシステムリカバリーするか? まずはマニュアルを探す

まず始めにシステムのリカバリー方法を確認しようと思ったのだが、これが分からない。XPS 15にはいわゆるユーザーマニュアルみたいなものが付属せず、Windowsのスタートメニューを見渡してもそういうったものがプリインストールされている感じがない(見落としたのかもしれないが……)。

マニュアル類はDELLのサポートページに「私とマイデル」「Dell XPS 15 9560 Re-image Guide」「XPS 15 サービスマニュアル」「XPS 15 設定と仕様」等がPDFであるので、それをダウンロードすれば読める。「私とマイデル」には「Dell Backup and Recovery」と言う項目があり、そこには

  • 「Dell Backup and Recovery Basic」を検索から呼び出して、「システム再インストールディスク」を作成」してリカバリーする方法
  • 「Dell Factory Image Restore」を使って、システムリカバリーする方法
  • Windowsの回復コンソールを使う方法

が紹介されている。3番目の回復コンソールはシステムが起動しなくなったときの起動方法なので今回は関係ない。リカバリーディスクの作成は、これをやってしまうと二度とリカバリーディスクが作成できなくなるので、今度アンバサダープログラムで貸与されるユーザーが使う場合に問題があるので、これも使えない。

2番目の「Dell Factory Image Restore」を使う方法は、「私とマイデル」によれば、

  1. DELL ロゴが表示されたら、<F8> を何回か押して、Advanced Boot Options(詳細起動オプション)ウィンドウにアクセスします。
  2. Repair Your Computer(コンピュータの修復)を選択します。システム回復オプションウィンドウが表示されます。
  3. キーボードのレイアウトを選択し、Next(次へ)をクリックまたはタップします。
  4. ローカルコンピュータにログインします。
  5. Dell Factory Image Restore または Dell Factory Tools(Dell Factory ツール)→ Dell Factory Image Restore を選択します(コンピュータの設定に応じて異なります)。
  6. Next(次へ)をクリックまたはタップします。Confirm Data Deletion(データ削除の確認)画面が表示されます。
  7. ハードドライブの再フォーマット、およびシステムソフトウェアの工場出荷時の状態への復元の作業を続ける意思を確認するためのチェックボック
    スを選択し、Next(次へ)をクリックまたはタップします。復元処理が開始されます。復元処理が完了するまで 20 分以上かかる場合があります。
  8. 復元の操作が終了したら、Finish(終了)をクリック

という手順でシステムリカバリーして工場出荷状態に戻るはずなのだが、DELLのロゴが表示されてF8キーを何度押しても「Advanced Boot Options」が呼び出せない。

F12でBIOSは呼び出せるので、F8の「Advanced Boot Options」機能がないとしか思えない。

XPS 15のシステムリカバリー(工場出荷状態の復元)手順

そこでBIOS画面から「BIOS Setup」を選択し、

BIOSの設定項目を1つずつ確認していくと、一番下に「SupportAssist System Resolution」という項目があり、その中の「SupportAssist OS Recovery」のチェックをオンにして再起動すると

今度はBIOSを呼び出したときに「SupportAssist OS Recovery」という項目が出現する。これを選択すると

SupportAssist OS Recoveryが起動し、

「ハードウェアをスキャン」「システムの修復」「バックアップファイル」「システムの復元」の項目が選択できる画面になる。「システムの復元」を選択し、

「今すぐ復元」をクリックすると、

出荷時のイメージに復元されると、SSD内の個人ファイルが完全に削除されると言う説明画面になる。「次へ」をクリックすると、

出荷状態に復元する前にファイルをバックアップするかの確認画面になる。ここで「バックアップ」を選べばデータのバックアップができるが、今回は完全に初期化して工場出荷状態に戻すのが目的なので「スキップ」を選択する。

最終確認の画面になるので、中止する場合は「戻る」を選ぶ。出荷状態に戻す場合は「次へ」をクリックすると

SSDの初期化と工場出荷状態の復元が始まる。

SupportAssist OS Recoveryの「システムの復元」の中に書かれている説明では、復元時にSSDのデータは完全に消去されて復元できなくなると書かれているが、一応念のためデータ消去後にダミーデータを数回容量一杯まで書き込んで、システムの復元をした状態でXPS 15を返却した。

DELLアンバサダー事務局はPC内の個人情報(データ)の扱いをどう考えているのだろう?

もしかしたら貸与されたXPS 15個体の問題で、本来は「私とマイデル」に書かれている通りにすれば初期化できるのかもしれないが、少なくともうちで使ってみたXPS 15ではマニュアル通りの操作でシステムリカバリーできなかった。DELLアンバサダー事務局から貸与時に、XPS 15一式と共に返却時の備品チェックリストや返却用の宅配便の伝票等は添付しているが、返却時にインストールしたソフトウェアやデータに関する事は一切記載がない。

アンバサダーとして貸与される全員がPCに詳しい訳でもないだろうし、こういう事に無頓着でデータを消さずに返却する人もいれば、データを消去して工場出荷状態に復元して返却したい人もいるはずなのに、こうした事に関する注意書きや工場出荷状態に復元する手順書が一切添付されないのはちょっと疑問が残る。携帯電話でさえ、修理時にはデータは店頭でお客さんに消去させ、その事を確認する書類に署名させるのに、こういう部分がまったく何もないのはちょっと不安も覚えるし、何かあったときの責任の所在も明確になっていないのは怖い。

DELL XPS 15を使ってみて……

約1カ月間、XPS 15を使ってみて感じたのは製品としてのバランスがちょっと悪いかなと言う点。XPS 15には非光沢フルHDパネル搭載モデルと、光沢の4Kパネルのモデルがある。レビューの3回目でも書いたが、WindowsのノートPCの画面サイズでは4Kパネルはまだまだ使いづらく、DPI Aware対応してないソフトではスクリーンサイズを拡大してもまったくUIが確認できないものも多い。また4Kパネルでタッチパネルと言うのは操作性の点でも高解像度過ぎてUIのボタンが小さすぎたりして操作しづらいケースも多い。個人的にはタッチパネルにするなら、いっそペン対応にした方がそれを生かせるのではと思う。

また製品のコンフィギュレーションでもフルHDモデルはRAM 8GB、4KディスプレイモデルはRAM 16GBの構成のみなのも使い勝手が悪い。メモリー自体はユーザーが増設もできるが、これだけの性能と価格のマシンを購入するユーザーならメモリーの相性や増設時に初期のDIMMを無駄にしないためにも、フルHDが16GB、4Kは32GBの方が使い勝手がいいと思う。

またタッチパッドもボタンが左右独立でなく、ボタンもこのクラスにはしては押しづらい。タッチパッドのオフもコントロールパネルからしかオフにできない点も改善してほしい部分。

ボディの質感やパネルの品質が高いだけに、ちょっと惜しい。

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