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Macintosh 30周年

1月24日はApple Computerが1984年に初代Macintoshを発売してから30周年と言う事で、本家アップルの特設ページを始め、いろんな人がブログなどでこの事を語ってる。

自分が初代Macを初めて見たのは高校1年のとき、確か新宿西口の当時あったCSKの店舗だったと思う。PC-8801とかFM7とか(当時はマイコンと呼ばれてた)国産のパソコンが640×480ドットでカラー表示の色数のスペックを競ってた時代に、512×342ドットでモノクロなのにCSKで70万円前後はしたような記憶がある。当時のMacは高価過ぎるのとスペック的にもそれほど高性能でなかったのもあって一般人には高値の花だったが、GUIやMac Paintは日本のパソコン業界にも少なからず影響を与え、NECからPC-100が出たり、国産機種用にマウスを使うモノクロのペイントソフトが登場したりした。

プアマンズMacと呼ばれたATARI ST

自分がMacを初めて使ったのは1990年頃で、上の写真のAtari CorporationのATARI STのラップトップ型「Stacy 4」が最初。ATARI STはCPUこそMacintoshと同じ68000の8MHzを採用するが、OSはデジタルリサーチのCP/MをベースにGEMというGUIを採用した「TOS」というOSを搭載するMacとは全く異なるパソコン。GUI搭載のパソコンながら価格はMacの半額以下なので、プアマンズMacと呼ばれたりもした。

Spectre GCR

Spectre GCR

ATARIのパソコンでMac?という人も多いだろうけど、当時はMac PlusのROMやマザーボードを流用した互換機やポータブルMacを作るメーカーも存在した。ATARI STでMac OSを動かす仕組みはGadgets by Smallが開発した「Spectre GCR」というハードウェアを使用する。このSpectre GCRは内部にMacintosh 128KのオリジナルROMを差し込むようになっていて、Macの純正ROMを挿したSpectre GCRをATARIの拡張ポートに接続すると、純正Mac OSを起動できる。オリジナルのROMとシステムを使うので、OSからは純正Macと同等に使え、しかもオリジナルMacより速く動作するという利点もあった。

ATARI STはMIDIポート内蔵していて特別なハードの追加が必要なかったのと、ATARI用の高性能のDTMソフト「Cubase」「Notator Logic」があった事もあって、音楽関係者ではATARIの愛用者も少なくなかった。後のこれらのソフトがMacに移植され、DTMソフトの定番になった事からも当時のATARIのDTMソフトの優秀性が分かる。ちなみに当時CubaseやLogicも凌ぐATARI ST用のDTMソフトと言われたのがDigital Museが発売した「Virtuoso」で、1990年当時に480tickやピアノロールなどを今では当たり前の機能を搭載していた。

Spectre GCRを利用すれば、ATARIのTOSとMac OSが使えるデュアルブートマシンになり、特に当時ラップトップやノートパソコンのラインアップがなかったMacに対して、ATARI Stacyはバッテリー駆動のポータブルMacを実現したのもあって、少なからず需要もあったらしい。自分が所有していたStacy 4はシリーズ最上位の4MB RAMモデルで、当時の日本には自分のも含めて2台しかなく、購入価格は100万円を超えた(苦笑)今考えればMacも十分買えた。Spectre GCRはSystem 6.0.7まで対応したというから互換性の高さは立派なもの。

初めて買ったMacはMacintosh IIci
お値段何と約100万円!

Macintosh IIci

Macintosh IIci

初めて買った本物のMacは、このMacinotosh IIci。当時実売で100万円くらいだったと思う(笑)ちょうどアスキーに入った年に、アップルからデベロッパー対象に台数制限無しで半額で買えるセールがあり、IIciと純正13インチモニター、キーボードを60万円強で買った……このためにStacyは売却(涙)

初めて買ったノートのPowerBook 160は並行輸入モノ

PowerBook 160

PowerBook 160

次に買ったMacはMac Power編集部に入ってからで、Mac初のノートパソコンのうちの1つ「PowerBook 160」。当時のアップルのレートは1ドル178円くらいで、このマシンは当時Mac雑誌の広告で有名だったMac Galleryから並行輸入で買ったと思う。それでも50万円以上はしたんだから、Mac恐るべし。OSは編集部にいた事もあって、漢字Talkを使う事ができたけど、普通の人は並行輸入だとJapanese Language Kitとかを使うしかなかった気がする。

Mac雑誌編集部在籍時に使ってたいろいろなMac

Macintosh IIciからPowerBook 160の間に、アスキーの別の部署でMacintosh IIcx → Macintosh Quadra 700 → Macinotsh Quadra 900を使ってた。MacPower編集部のときは会社からはMacintosh IIciが与えられていて、これも後にQuadra 700にアップグレードして使ってたと思う。

その後に購入したのは、PowerBook 540c、Power Macintosh G3、PowerBook G4、iMac G5だったと思う……もしかしたらもう1~2機種あったかも。

Blackbirdと呼ばれたPowerBook 540c

PowerBook 540c

PowerBook 540c

PowerBook 540cはコード名Blackbirdと呼ばれたノートで、初めて買ったカラーのPowerBook(実はPowerBook 165cを買おうとしていたが並行輸入がうまくいかなかった)。CPUに待望の68040(MC68LC040)を搭載した機種で、今ではノートパソコンでは当たり前のトラックパッドを初めて搭載したのもこの機種から。バッテリーの容量や状態を正確に診断できるインテリジェントバッテリーを最大2個搭載したり、うち1個をPCMCIAカードスロットと交換したりと拡張性も高く、この年代ではベストバイのノートパソコンだったと思う。そして、CPUカードが交換可能で、後にアップルとNewer TechnologyからPowerPC 603eへのアップグレードカードが発売になり、PowerPC搭載ノートとしても使えたので長く愛用した。

ジョブズ復帰以降に買った最初のMacはデスクトップのPower Macintosh G3

Power Macintosh G3

Power Macintosh G3

PowerPC G3搭載のMacとして初めて買った機種。ジョブズ復帰後にリニューアルされたデスクトップ機で、拡張性・メンテナンス性ともに高く、G4へのアップグレードカードもサードパーティから発売された。これは今でも手元にあって、Mac OS X 10.4が入ってる。

あまりの発熱にサーモカメラで温度変化を撮影したPowerBook G4

PowerBook G4

PowerBook G4

PowerPC G4搭載のMacとして初めて買った機種。発売当初、バッテリーの接点の問題などで本体がたわむと電源が落ちまくった機種。発熱もすごくて、MacPowerのLoad Testでは今では当たり前のサーモカメラによる温度変化を初めて誌面に載せた想い出の機種(笑)CPU内蔵の2次キャッシュが死んで、マザーボード交換とかの珍事もあった。

会社から与えられて使ってた機種はPower Macintosh 8100/80av、UMAX Pulsar 2250、MicroBook Power 604e/225、Macintosh Performa 6400、PowerBook 3400……他にも数機種あったと思う。

今のところ最後に買ったMac……iMac G5

iMac G5

iMac G5

今のところ最後に買ったのはこのiMac G5の最終型(iSight)の17インチ。仕事絡みで買ったものの、その案件が頓挫してしまい、ほとんどDVD再生にしか使わなかった。というわけで、実はIntelに移行してからのMacは使ってないし、OSもMac OS X v10.5までしかちゃんと使ったことはない。その後はKiyologに書かれてるように基本的にHPオンリー(笑)

今思うと一番楽しかったのは、Macintosh IIciと買った頃と、Power Macintosh 8100/80avで動画編集とかDSPで遊んだ頃かもしれない。特にIIciで漢字Talk 6を使ってた頃は、起動時にINITやcdevを読みこむとアイコンで並んで表示され、そのアイコンだけを意味もなく増やすINIT Boosterなんてのもあったりした。今のMac OSとは全然違うけど、System 6や7にはその時代ならではの面白さやTipsが満載だった。

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