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3Dスキャナーでスキャンしてみた

XYZprintingのハンドヘルド 3Dスキャナーで立体をスキャンするには、付属のXYZscanを使う。XYZscanを起動すると、まず「Select Scan Device」ダイアログが表示され、「ハンドヘルド 3Dスキャナー」か「ダヴィンチ 1.0 AIO」のどちらを使用するかを選択する。ハンドヘルド 3Dスキャナーを選ぶと、専用のスキャンソフト「XYZprinting Handheld Scan」(XYZHandheld.exe)が呼び出される。今回しようしたXYZscanはバージョン2.0.12。

「XYZprinting Handheld Scan」を起動すると、画面右側のエリアにカメラが捕らえたオブジェクトのリアルタイムプレビューが表示される。スキャンの手順は、まずスキャンモードを選ぶ。モードは「ヘッドモード」と「オブジェクトモード」の2種類あり、ヘッドモードはスキャン可能範囲が幅40cmx奥行25cmx高さ40cmでスキャン可能な距離はレンズから25~50cm、オブジェクトモードはスキャンできる最大サイズが幅60cmx奥行60cmx高さ30cmの範囲で、スキャン可能距離はレンズから10~70cmの立体をスキャンできる。スキャン範囲(空間)は各モード固定なので、スキャン可能な距離より近づいたり遠いと目標を認識できず。プレビューに物体がグレーアウトで表示される。

基本操作はボタンと押すだけ!実際に人物をスキャンしてみる

スキャン開始は画面の「スキャン開始」ボタンをクリックするか、ハンドヘルド 3Dスキャナーのボタンを1回押す。

スキャンが始まると、プレビュー画面の上下が赤い帯になり、スキャン中であるのが一目で分かる。カメラが認識して取り込んだ部分は、プレビューウィンドウにカラーで表示される。グレーの部分はカメラが取り込んでいない部分。スキャンの仕方は3Dスキャナーを動かすか、あるいは被写体を回転させて、取り込んだカラーの部分が全体像になるまで全体をくまなくカメラでなぞって取り込んでいく。

XYZpritingの3DスキャナーはインテルのRealSense技術を使って、カメラが捕らえた被写体と背景を別々に認識しながら、被写体の形状+奥行きの情報を1秒間30枚のスピードで重ね合わせながら3Dデータを生成する。このため、カメラが急に大きく移動すると被写体の見失い重ね合わせの処理がうまく行かず、画面上の3D形状がカメラの動きに追従せず止まったままになる。この場合、カメラが被写体を見失った位置にカメラを戻せば、再度に認識されて続きからスキャンが再開される。

見失った位置から再開するにはカメラの位置、アングル、被写体との距離が一致しないとならず、一度オブジェクトを見失うと再開はかなり難しい。諦めて再度スキャンをやり直した方が早い……というのが正直な印象。再スキャンは画面の「リトライ」をクリックするか、3Dスキャナーのボタンを2秒以上押すと再開するか続行するかの選択ができるので、そこで再度2秒以上ボタンを長押しする。

オブジェクトモードで物体をスキャンしてみる

オブジェクトモードで被写体をスキャンする場合、まずスキャンする物体をスキャナーで認識させて、XYZscan画面上で緑の枠に囲まれる状態にする必要がある。この緑色の枠が表示されていない状態だと、「スキャン開始」ボタンをクリックしたり3Dスキャナーのボタンを押してもスキャンは始まらない。オブジェクトモードでは、必ず緑色の枠を表示させる必要がある。また枠で囲まれたオブジェクトにロックされるので、ロックは慎重に行う必要がある。

被写体のスキャンし終えたら、画面の「停止」ボタンをクリックするか3Dスキャナーのボタンを1回押すと、スキャンが終了して「モデル作成中」と表示される。

取り込んだデータは回転していろいろな角度で確認できる

モデルの作成が終了すると「XYZprinting Handheld Scan」が終了してXYZscanが再度立ち上がり、作成したデータを読み込んだ状態になる。この状態でマウスの左ボタンを押しながら画面をドラッグすると、好きな角度に取り込んだ3Dデータを回転して確認できる。

XYZprinting Handheld Scanでスキャン終了時に作成するモデルは、穴が開いてる部分は自動で埋められた3Dモデルになる。全周をほぼスキャンできた状態では問題ないのだが、途中でカメラが被写体を見失った状態で終了したり、スキャンした範囲が足りない状態で終了すると、うちの環境では上図の「問題が発生してプログラムが正しく動作しなくなりました」となり「XYZscan Handheldは動作を停止しました」としてソフトが強制終了してしまう。強制終了してもXYZscanが自動で立ち上がり作成したデータは読み込まれるが、毎回必ずデータが引き渡される保証はないので、スキャンはかなりしっかりする必要がある。

XYZscanに読み込まれたデータはカラー情報付きで表示される。画面左側の下から2番目のボタンでカラー情報を除いた状態のプレビューに切り替えることもできる。

データの保存形式はSTLのみ。取り込んだデータの修正・編集機能は未搭載

XYZscanにはオブジェクトの編集機能が搭載されているらしいのだが、スキャン後の編集画面ではそれを呼び出す方法がない。保存形式はSTL形式しか選べないため、保存したデータXYZscanに読み込むと上記のダイアログが表示されて、やはり編集機能が使えない。どうやらこの編集機能は3Dプリンターに3Dスキャナーを内蔵したダヴィンチ 1.0 AIOで使えるもので、スキャン方式と保存形式が異なるためか、ハンドヘルド 3Dスキャナーでは使えない仕様のようだ。

ハンドヘルド型の3Dスキャナーの場合、そのままで完全な形状をスキャンできるのはまれで、たいていは余分な部分があったり、一部が凹んだり出っ張ったり、穴が開いていたりする。このため他社のハンドヘルド型スキャナー、例えば3D SYSTEMSのSENSEの場合、スキャンソフトに最低限のオブジェクトの編集機能があり、余分な部分を削除したり、穴を埋めたりはできるのだが、現状ではXYZscanでは何も編集できない。諦めてそのまま3Dプリンターで出力するか、他の3Dソフトなどに読み込ませて修正するしかない。

スキャンソフトは最低限の機能のみで、現状は今ひとつの完成度

またXYZscan画面ではツールアイコンの一番左でスキャンを呼び出せるのだが、

これを選択するとなぜか「Printer Disconnected」とプリンターがつながってないと表示され、さらに「Connect」をクリックすると「Camera device not found.」と今度はカメラ機器が見つからないと表示されてスキャンができない。

スキャンするには、画面右端のハンドヘルド 3Dスキャナーのアイコンをクリックすると「XYZprinting Handheld Scan」が呼び出されスキャンができる。3Dプリンターであるダヴィンチ 1.0 AIOの内蔵3Dスキャナーとスキャンソフトを共通にするのはいいのだが、対応しない機能を非表示やグレーアウトにするなどもなく、バグもあったり、編集機能も使えずで、UIの完成度も今ひとつ。現状だととりあえずスキャンができるだけの最低限のレベル機能しか搭載していない。これで22800円の価値があるかと言われたら微妙だし、人には薦められない。

綺麗にスキャンするにはライトなどの照明でかなりの明るさが必要

さらにこれはXYZprintingのハンドヘルド 3Dスキャナーの問題なのかIntelのRealSenseの問題なのか分からないが、スキャンをするにはかなり照明の明るい部屋で、なおかつ撮影スタジオのように全体に光りがまわってる環境でないと、うまくスキャンできる可能性はかなり低い。特に日本人の黒髪は明るさが足りない一般家庭だと、髪を認識できないケースが多かった。XPZprintingでは、こうしたケースの場合はヘアアクセサリーなどを付けたりして特徴のある部分を追加すればスキャンの成功率が上がると言ってるが、女性ならまだしも男性にはあまり有効な方法とはならない。欧米人の金髪や赤毛など黒以外の髪の毛なら問題はないのだが、照度が十分でない状況では黒髪は認識しづらいのは日本で売るにはどうなのか?と思ってしまう。

またスキャン方法も人物をヘッドモードで取るなら、回転できる椅子に座るか回転台に乗った状態にして、カメラの移動は上下方向のみにし、横方向は人を回転させるようにしないとうまくスキャンするのはかなり難しい。これはオブジェクトモードも同様で、スキャナーを移動して全周をスキャンしようとすると、前述の被写体を見失い状態が頻発して途中までしかスキャンできない状況が多発する。うまくスキャンするにはオブジェクトを回転台に載せて回し、スキャナーは縦の動きだけにしないと失敗する事が多い。使い方がかなり限定されるというのが正直な感想。

こう書くとまったく使えない製品のようだが、それでもちゃんと照明を当てて、人間を回転台で回しながらスキャンすれば、これくらいのものは数分でスキャンできる。本体は安いのだが、XYZprintingが言うほど簡単にそれなりのスキャンができないので、3Dプリンターと同様でまだまだ初心者には敷居が高いし、一般に浸透するようなレベルはない。

ただ付属のスキャンソフトの性能が向上して最低限の編集機能も備わり、カメラの追従性と認識率が向上するなら、初心者でも3Dプリンターと組み合わせていろいろなモノを作る楽しみの幅を広げる可能性はある。個人的には現状だといいとこ30点くらいの出来だと思う。

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