19May

フランス・シャンパーニュ地方のシャンパン「サロン ブラン・ド・ブラン」が値上がりする。サロン社は、創業者でシャンパン好きのウージェーヌ・エメ・サロン氏が究極のシャンパン作りを目指して、白葡萄の産地コート・デ・ブランの特級畑ル・メニルで採れるシャルドネ品種のみを使って作り始めた究極のシャンパンの1つ。サロンのすごいところは、「サロン ブラン・ド・ブラン」のみ1種類しか商品ラインアップがなく、しかもサロンの品質に満たない年は生産しないこと。
1911年に生産を始めて以来、現在までに生産されたのは30回程度。60年代では、’61年、’64年、’66年、’69年、’70年代は’71年、’73年、’76年、’79年、’80年代は’82年、’83年、’85年、’88年、’90年代は’90年と95年だけで、ほとんど作ってない年の方が多い(サロンは出荷までに最低7年はかかるので現在は’95年が一番新しい)。しかも生産数はわずか6万本前後。
その「サロン ブラン・ド・ブラン」は今まで市場価格1万6000円前後(うちの仕入れは1万2000円前後)だったのだが、輸入元が次回出荷分から価格を約2倍にするという話(仕入れ業者やワインバーから聞いた話)なので、一気に超高級シャンパンになってしまう。もっとも年産6万本だからクリュッグと同じくらいの貴重で高級なシャンパンで3万円以上の価値はあったの。セカンドと言われている「ドゥラモット」も値上がりしないといいのだが……。
ちなみに個人的にはモエ・シャンドンシャ社の「キュベ・ドンペリニヨン」の白は美味しいと思ったことはない。日本じゃドンペリは有名で人気があるが、ハリウッドではルイ・ロデレール・クリスタルの方が人気があるし、007シリーズではテタンジェってイメージが強い。