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ハンドヘルド3Dスキャナーを3Dスキャン以外に利用する

XYZprintingの「ハンドヘルド 3Dスキャナー 1.0A (3SH1A)」は、IntelのReal Sense技術を利用して3Dスキャンを行う。3Dスキャナー本体はハンドヘルド型だが、その中身はIntelがReal Senseの開発キットとしてリリースしているPCの液晶上部等に取り付けて使う「F200」と呼ばれるフロントカメラタイプのReal Senseカメラ。そのため3Dスキャナーを接続して、Windowsのデバイスマネージャーを見ると、XYZPrintingの3Dスキャナーではなく、「Intel Real Sense 3D Camera (Front F200) RGB」(カラー情報カメラ)と「Intel Real Sense 3D Camera (Front F200) Depth」(被写界深度カメラ)の2つとして認識する。

付属のソフトはIntel Real SenseのランタイムとXYZprintingの3Dスキャンソフト「XYZscan Handy」のみが付属だが、実はIntel Real Senseを利用したソフトを使えば、3Dスキャン以外の用途にも利用できる。以下でIntel Real Senseのいろいろな世界をXYZprintingの3Dスキャナーで楽しむ方法を紹介する。

まずはIntelのReal Sense SDKのHPにアクセスし、Real Sense SDKのランタイムではなく、SDKのフルバージョン(2016 R2 Full SDK)をダウンロードする。

ダウンロードが終わったらインストーラーを起動し、SDKのフルバージョンをインストールする。

インストールが完了したらデスクトップに作られたフォルダ内かスタートメニューから「Intel Real Sense Sample Browser」を起動する。ブラウザー内には開発キットのサンプルデモが多数収録されており、F200 Sampleの部分がXYZprintingのハンドヘルド3Dスキャナーでも実行できるサンプル(一部動作しないものもあります)。

例えば「3D Hands Viewer」は3Dスキャナーで手を撮影すると、手の向きや指の動きを認識して3Dモデルで画面にリアルタイムで表示する。画面右下の黒い画面が3Dスキャナーが撮影している映像で、その中で手の部分だけを認識して白くなっている。メインウィンドウでは認識した手の中から指を関節毎に分けた3Dモデルが表示される。片手だけでなく、両手の動きを同時に認識できる。このアプリ自体はサンプルなので指の動きのデータを出力したりはできないが、開発キットのソースを利用してプログラムを書けば、XYZprintingの3Dスキャナーで手の3Dスキャンだけでなく、その動きも取り込むといった事に応用できる。

「Face Tracking」は3Dスキャナーで撮影してる映像の中から、顔の要素(眉毛・目・鼻・口)を認識して表示するアプリ。これもサンプルなので特にこれで何かができる訳ではないのだが、Real Senseが3D空間で顔をどう認識しているのかが分かって面白い。

Sample Browserには、C++やC#、JavaやJava Scriptで作られたサンプルコード以外にゲーム開発環境のUnity向けのサンプルも収録されているので、個人でもUnityとXYZprintingの3Dスキャナー、Real Sense SDKを利用すれば、Kinectを使ったのに近い3Dのモデルデータとモーションデータを作る事もできなくなくはない。

さらにIntelのReal SenseのHPには、Real Sense用のアプリのコーナーもある。こちらは有料・無料のReal Sense対応アプリが公開されており、Kinectのようなカメラが捕らえた手の動きに合わせて動くゲームやその他いろいろなアプリがダウンロードして利用できる。

例えば、chromacam(PERSONIFY FOR PRESENTATIONS)は、カメラが撮影している被写界深度情報と人物の認識機能を利用して、映像から背景を消去して人物だけの映像にできる仮想のグリーンバックにするカメラドライバー。これを利用すると、Skype等でビデオのソースをchromacamに切り替えてXYZprintingの3Dスキャナーで人物を取ると、背景を無地にして人物だけの映像でビデオチャットができる。同じReal Sense Appsのコーナーにある「OBS STUDIO」と併用すれば、背景を他の映像にしたものをリアルタイムで合成してYoutubeなどで放送できる。

XYZprintingのハンドヘルド3Dスキャナーは手持ち用のデザインなので、三脚固定用のネジ穴とかはないが、3Dプリンターで3Dスキャナーを固定するアダプターを作れば、3Dスキャナーとして購入した機材が他の用途でも利用できるのは便利。

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