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IRIX備忘録 その10

【DISKをフォーマットする】
DISKのフォーマットはセカンドDISK以降であれば、デスクトップから出来る。

OSであるIRIXをインストールする1台目だけはPROMのメニューから作業をする必要がある。DISKのフォーマットは、DISKを追加・交換した時、パーティションを切り直す時などに実行する。フォーマットはやたら時間かかるので、フォーマット済でパーティションサイズを変更しない限りは、IRIX再インストール必要があってもフォーマットをし直す必要はない。インストール時にmkfsするだけでOK。

以下は手順

電源投入時にキーボードの ESCキーを押しっぱなしにして PROMメニューを表示する。OSを入れ替えるときに使うのはこの中の

*Enter Command Monitor
*Install System Software

の2つ。

まずPROMメニューから “Enter Command Monitor”を選ぶ。すると

Command Monitor. Type “exit” or click on “done” to return to the menu.
> ■

というプロンプトが表示される。Command Monitorではシステム変数の変更やOSのBoot指定、マシンのパスワード変更等が出来る。Command Monitor で入力出来るコマンド群を確認するには、?(HELPでも可)を実行する。

sashの起動
CD-ROMから一種のシェル環境であるsashを起動する。sashを起動するために”Installation Tools”のCD-ROMをCD-ROMドライブに入れる。sash起動時にCD-ROMのSCSI-IDが分からないとsashを起動出来ないので、Command Monitorのプロンプトで

> hinv

を実行する(hinvコマンドはそのシステムのハード構成を一覧にして表示する)。

System:
Processor:
Primary I-cache size:
Primary D-cache size:
Secondary cache size:
Memory size:
Graphics:
Audio:
SCSI Disk:
SCSI CDROM:
IP32
175 Mhz R10000, with FPU
32 Kbytes
32 Kbytes
1024 Kbytes
192 Mbytes
CRM, Rev C
A3 version 1
scsi(0)disk(2)
scsi(0)cdrom(4)

こんな感じにハード構成が表示される。表示例の最後の2行が DISKとCDROMの情報。他にSCSI機器を接続している場合には、同じ様な表示が続く。

“SCSI CDROM: scsi(0)cdrom(4)” はCDROMがSCSI I/F (0番)にSCSI-ID 4で接続されているという意味。
“SCSI Disk: scsi(0)disk(2) “も同様に DISKがSCSI I/F(0)にSCSI-ID 2で接続されていることを意味している。

この情報をもとにCDROMがらsashを起動する。

> boot -f dksc(0,4,8)sashARCS

パラメータのdksc(0,4,8)はSCSI(0) ID(4) LogicalUnit(8)を意味します。つまり hinvで確認したのはCDROMのSCSI-IDがここで必要になるからで、環境によってはCDROMのSCSI-IDがこの例の4ではない場合もある。その場合には、個々の環境に合せての数字を変更する。

うまく sashが立ち上がると次の様にsashのプロンプト待ちとなります。

13640+22736+3216+341792+49304d+4620+6880 entry:0x8bfa5f10
Standalone Shell SGI version 6.5 ARCS Oct 11,2000 (32 bit)
sash: ■

表示にもある通り、sashは”Standalone Shell”の事。sashが立ち上がるとシェル環境に入ったわけですから、いくつかのコマンドが利用出来る。ここではDISKをフォーマットするこので、sash上でDISKのフォーマットコマンドを実行する。

fxを実行する

IRIXでDISKをフォーマットするにはfxコマンドを使う。fxはDISKのフォーマットやパーティション分割を行うツール。 fxコマンドもsashを起動したCD-ROMの”Installation Tools”の中に入っているので、以下の様に実行する。

sash: dksc(0,4,7)stand/fx.ARCS -x

ここではdksc(0,4,7)を指定してるが、CD-ROMのIDが異なる環境では数字を変更する。またLogicalUnitが今度は7を指定するので間違えない様に注意する。
※ここではCD-ROMのLogicalUnit:7(パーティション:7)ファイルシステム中のstandディレクトリにあるfx.ARCS コマンドを実行している。sashを起動することで、CDROM上のプログラムをこの様に利用できる

fxを実行すると、どのDISKをフォーマットするのか聞いてくる、複数のDISKを繋いでいるときは、フォーマットするDISKを間違って指定しないように注意する。今回はhinvで確認したSCSI 2DISKを対象にした場合の例。

fx を実行するとデバイス名を質問されます。

fx: “device-name” = (dksc) ■
ここはこのままEnterを入力する(defaultのdksc とします)。次にどのSCSI コントローラに接続されたディスクにするかを指定する

fx: ctlr# = (0) ■
コントローラもdefaultの0のままでOKなのでEnterを入力

fx: driver# = (1) ■
この例ではDISKはSCSI (2) なので2と入力する。これでscsi(0)disk(2)に対してフォーマットする準備が整い、fxのメニューに移る。

fx: “device-name” = (dksc)
fx: ctlr# = (0)
fx: driver# = (1) 2
… opening dksc(0,2,0)
… drive selftest … OK
Scsi drive type == SGI IBM DCHS04Y 3030

—– please choose one (? for help, .. to quit this menu)—–
[exi]t [d]ebug/ [l]abel/ [a]uto
[b]adblock/ [exe]rcise/ [r]epartition/
fx> ■

パーティションサイズを細かく指定するなら、[r]repartision を選ぶ。

fx: auto
初期設定でいい場合はautoにする。確認のプロンプトが表示されるので間違ったDISKを選んでないか再度確認し、間違いがなければ”yes”を入力する。

—– create sgiinfo —–
….. creating default sgiinfo
* * * * * WARNING * * * * *
about to destroy data on disk dksc(0,2,0)! ok? yes

後は終わるのを待つだけです(かなり時間が掛かる)。

fx: exit
フォーマットが終わってfxのプロンプトに戻って来たらexit で終了。

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