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IRIX備忘録 その7

【chkconfigの各項目について】
代表的なchkconfigのフラグの説明。
chkconfigの動作に関しては、chkconfigの仕組みを参照。
chkconfigの項目は、パッケージのインストール状況やカスタマイズで項目数が変化する。市販アプリケーションも独自に項目を作成して利用している事がある。

以下は代表的なもの。

appletalk
IRIX 6.3 以降バンドルされているXinetのK-Talk(AppleTalk)の起動・停止を指定する。IRISをAppleShareサーバ/クライアント、AppleTalk によるプリンタ使用をする場合は

$ chkconfig appletalk on

としてツールチェストのAppleTalk Manegerで設定する。

aw_flexlm
3DデザインソフトAlias|Wavefrontがインストールされた環境のみこのフラグが存在する。Alias|Wavefrontの実行ライセンスを管理するflexlmの起動・停止を指定する。フローティングライセンス環境で使う場合は、通常onとしておく。ライセンスを使用するマシンが固定の場合は起動する必要はない。フローティングライセンスで使用している環境で、もし不注意でこの値をoffにしてしまうとAlias|Wavefrontが起動しなくなる。 その場合、

# chkconfig aw_flexlm on

としてシステムを再起動する。

bsdlpr
BSD V系のプリンタデーモンであるlpd の起動/停止を指定する。プリンタへの出力をlpr コマンドで行い、これをスケジューリングする場合には

# chkconfig bsdlpr on

としてシステムをリブートする必要がある。System V系のlpコマンドにてプリントアウトを行う場合には後述のlpを参照。lp、lprの併用を行う場合には両方をonにする。 lprコマンドでプリントを行うには予めプリンタの設定を/etc/printcap ファイルに指定する必要がある。詳しくはman printcapを参照のこと。

flexlm
ソフトのライセンス管理デーモンの起動/停止を指定する。オプションソフト等でライセンスデーモンにてソフトの使用ライセンスが管理されている場合、特にフローティングライセンスの場合はこのフラグを on としてデーモンを動作させる必要がある。、固定のマシンでソフトのライセンスを使用する場合は動作させる必要はない。

lp
System V系のプリンタデーモンであるlpschedの起動/停止を指定する。プリンタへの出力をlpコマンドで行い、これをスケジューリングする場合は

# chkconfig lp on

としてシステムをリブートする必要がある。BSD系のlprコマンドにてプリントアウトを行う場合には前述のbsdlpr を参照。lp、lprの併用を行う場合には両方をonにする。

mediad
IRIXでサポートされているリムーバブルメディア(CD-ROM,MO等)を監視するデーモンの起動/停止を指定する。デスクトップ上にCD-ROMやDATアイコンがある場合、各メディアを挿入すると、メディアが挿入されたアイコンに変化するが、mediadデーモンが起動してない場合はアイコンは変化しない。またファイルシステムとして認識出来るメディアのタイプによってはファイルシステムとして自動的にマウントする。mediadがoffになってリムーバブルメディアが認識出来ない場合は、

# chkconfig mediad on

としてシステムを再起動し、mediadが動作している事を確認。

mrouted
マルチキャストルーティングを行う場合、このmroutedの起動・停止を指定する。マルチキャストパケットを受け取る必要があるネットワークの場合、これを on と設定します。 普段は特に必要な設定ではないのでこれをonにして使用する事はめったに無い。 SGI 関連製品でいえば、MediaBaseを使用する場合に中継のルータがマルチキャストに対応してない状況でトンネリングの設定などでonにする。

named
DNS(ネームサーバ)の起動・停止を指定する。特にそのマシンをDNSとして運用する必要がなければonにする事はない。DNS として運用する場合、

# chkconfig named on

とする。onにする場合は、named 関連の各定義ファイルは予め設定しておく必要がある。chkconfigで値を変更した後は、システムをリブートしてnamedが動作している事を確認する。

network
ネットワークの起動・停止を指定する。マシンをネットワークに接続する必要がなく、スタンドアロンで使用する場合は

# chkconfig network off

とする。ネットワークに接続する場合はonとする。ただし、networkがonになっていてもシステムの起動時にネットワークケーブルが接続されていないと、ネットワークスタンドアロンモードとして立ち上がります。またこの時にホスト名の参照で/etc/hostsより先にDNS を検索するように/etc/resolv.conf が設定されていると、起動に時間が掛る事になる。chkconfigで値を変更した後は、システムをリブートする。

●nfs
NFSのデーモンである nfsd,bind の起動・停止を指定する。NFS は基本的にオプションパッケージなので別途購入する必要がある。パッケージをインストールして NFS 機能を利用する場合には

# chkconfig nfs on

と指定する。chkconfigで値を変更した後は、システムをリブートしてbindとnfsdが動作している事を確認。

●ns_admin
Netscape 社製サーバソフト用の管理サーバの起動・停止を指定する。Netscape のサーバソフトは、以前はWebFORCE シリーズにしかバンドルされていなかったが、O2やOctaneにFasttrackサーバがバンドルされてきたので、このフラグが存在するマシンが増えた。Netscape の各サーバソフトはこの dmin serverと呼ばれるサーバより、Netscapeナビゲータをフロントエンドにして管理されるので、サーバー管理が必要な場合はon にする。

# chkconfig ns_admin on

Netscape製のサーバソフトが不要であったり、常時これが起動されていなくても良い場合はoffでも問題はない。またNetscapeの各サーバソフトも ns_サーバ名と言う名称でフラグが存在する。各サーバを常時運用する場合はそれらもonにする。

ns_NSサーバ名
 nss_NSサーバ名
Netscape 社製の各サーバソフトの起動・停止を指定する。ns_の後に各サーバ名を指定する。O2 等にバンドルされているFasttrackサーバー(WWW サーバ-)の場合は、ns_fasttrackとなります。SGIまたは代理店以外からサーバーソフトを購入してインストールした場合は、これら ns_?????? のフラグは存在しない場合がある。またFastTrackサーバー3.02からns_adminは無くなっている。その場合は必要に応じて、/var/netscape/fasttrack/start-admin コマンドを実行する。 Fasttrackサーバーを常時起動する場合は

# chkconfig ns_fasttrack on

と指定する。

noiconlogin
ビジュアルログイン時のユーザアイコンの表示・非表示を指定する。ユーザを多数登録している場合などで、ユーザアイコンを非表示にしたい場合は、ビジュアルログインをoffにして標準的なxdmのダイアログにするか、ビジュアルログインでユーザアイコンだけを非表示にする。

# chkconfig noiconlogin on

verbose
RC により起動・停止される時に参照され、各デーモンの起動/停止メッセージの有無を指定する。ただし、全てのデーモン起動時に参照されている保証は無く、あくまでもルールと言う意味でしか存在理由はない。RC ファイルのデバックや起動確認に便利なので新規にchkconfigのフラグを作成する際に利用すると良い。

# chkconfig verbose on

実際このフラグをonにすると、システム起動・修了時にサーバプロセスのメッセージがコンソールに表示される様になります。また/etc/init.d/ディレクトリ以下のファイルからは、下記の様に利用します。

‘start’)
if /sbin/chkconfig verbose
then
echo “Start Hogehoge !”
fi
.
”stop’)
if /sbin/chkconfig verbose
then
echo “Stop Hogehoge !”
fi

visuallogin
システムのコンソールからログインする場合にIRIXの標準的な設定では、ビジュアルログイン(ユーザアイコンの表示)からログインを行なうが、この表示を有効にするには

# chkconfig visuallogin on

となっている必要がある。xdmの様な単純なログイン画面を選択する場合は

# chkconfig visuallogin off

とする。visualloginをonにした状態でユーザアイコンの表示だけをしない場合は、noiconloginを設定します。

vswap
仮想スワップを使用する場合にonに指定する。

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