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safeboot has been corrupted (error 92h)

safeboot has been corrupted (error 92h)
safeboot has been corrupted (error 92h)

safeboot has been corrupted (error 92h)

HPの法人モデルPCには、指紋認証・ドライブ暗号化などのセキュリティ機能を統合した「HP ProtectTools Security Manager」が付属する。HP製品はBIOSレベルで「ドライブロック」機能があり、これを有効にすればパスワードが合致しない限りHDDを取り出して他のPCや外付けドライブケースにHDDを入れて認識やフォーマットはできない。

HP ProtectTools Security Managerには、これとは別に「HP Drive Encryption」があり、これを有効にするとHDDドライブやボリューム全体を暗号化できる。セキュリティを気にするなら、ドライブロックと併用すればかなり強固な機密保護ができる。今までドライブロックだけを使っていたが、今回HP Drive Encryptionも試してみた……が、何と内蔵HDDがまったくアクセスできなくなった。アクセスするための認証画面もないのでお手上げ状態。HP Drive Encryptionを解除してみたり、いろいろ試してみたが状況は変わらず。仕方ないので内蔵HDDをリカバリーしてみると、今度は「safeboot has been corrupted (error 92h)」と表示されてOSが起動できない。

調べてみると、HP Drive EncryptionはMcAfeeの「Endpoint Protection(旧称SafeBoot)を使ってドライブやパーティション全体を暗号化してるらしい。以前バックアップしたデータは、暗号化していない元のドライブデータとMBRで、復元前のPCのHDDにあるMBRには暗号化されているパーティションをブートストラップするための認証コードが含まれている。このコードがバックアップをリストアすると部分的に復元されてしまい、起動処理中にコンピュータが暗号化されたパーティションを起動しようとするものの、バックアップを復元したことですでにドライブデータの暗号化は解除されているので整合性が取れずこのエラーになるらしい。

 

この事はHPのサポート情報にも「完全な PC の復元 (Complete PC Recovery) 実行中に、HP ProtectTools Encrypted Driveのエラー メッセージ “Safeboot Has Been Corrupted (error 92h)” が表示されます」として掲載されている。復旧方法はOSのインストールCDで起動し、「Repair your computer」で修復したいオペレーティング システムを選択後、「System Recovery Options」から「Command Prompt」を選び、

bootrec /fixmbr

を実行する事で、MBRが再構築されてOSがまた起動できるようになる。

この問題はHPだけでなく、Acronisの「Acronis True Image」などのバックアップソフトでも起こるらしく、同社のサポートページも同様の対策が書かれている。またデフラグソフト等でも同様の事が起こる可能性があるらしい。機密保持のデータの暗号化は、その強固さ故にこういう弊害も起こるらしい。

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