12Mar
ITMediaの「隠れた人気者“VHS一体型DVDレコーダー”の魅力を探る」なる記事を読んで、ん?となってしまった。VHSビデオの買い替えとして、HD+DVDレコーダーではなく、VHS+DVDレコーダーが人気という内容だからだ。
DVDレコーダーより先に登場したHDレコーダーの出始めには、ビクターなどからHD+VHSという製品が登場していた。長時間記録や連続ドラマの録画に便利なHDレコーダーと、HDの内容をダビングしたり、既存のビデオ再生に便利だろうという各社の思惑で商品企画されたが、売れたという記憶はほとんどない。これがDVDに置き換わる場合、長時間というメリットはなくなり、DVDソフトが見れる+今までのVHSがダビングできるという利点しか考えられないのだが……ITMediaの記事では、HD+DVDレコーダーを買い増すと、今までのVHSを残しておかなければならず、設置スペースや配船の問題でVHS+DVDレコーダーの人気が高いという話なのだがそんなもんなのかな?
この前、たまたまNHKの「プロジェクトX」のVHS開発の話を見たが、内容にちょっと違和感を持ってしまった。VHS開発にはソニーのUマチックのパテントフリーの恩恵も少なからずあるはずなのに……まぁ、それはいいとして、ビクターという会社はVHSオンリーに近いので、ビクターがVHS+DVDやVHS+HDレコーダーの製品を商品化するのはわかる。何しろVHDの失敗以来、映像に関してはテープ記録優先の会社だし、マスターライセンシーなのでVHSを中心に考えなくてはならない。まぁ親会社の松下がDVD&DVD-RAMのトップメーカーなので自社開発しなくてもいいんだろうけど。
一方東芝がここにきて、VHS+DVDレコーダーなんてものを商品化するのはわかんないなぁ。何しろ東芝はDVDレコーダーのトップメーカーで、すでに数年前に国内向けのビデオデッキの開発も販売も中止している。このVHS+DVDのVHS部分はOEMなのか? それともまたラインを復活させたのか? どっちにしてもいまさらVHSの販売台数が大幅に増えるわけでもないのにVHSを再び手がけるとは……まぁRDシリーズは中国生産だから中国市場やアジア市場向けにはVHSをやってるのかもしれないけど。