Kiyologの気になる物……気になること……

menu

Kiyolog

3D Systems ProJet 1200を購入

一向に日本向けの発送が決まらないKudo3dのBeanに業を煮やし、他の選択肢を検討していたら、3D Systemsの小型SLA 3Dプリンター「ProJet 1200」が安く売っていたので購入した。ただし、未使用品であるが細部の動作確認はしてないので、お安くなっているという新古の商品。

ProJet 1200は2013年冬に発表され、2014年に発売開始した製品なので、進化の早い3Dプリンターではちょっと前の製品。同時期に発表・発売された製品はFormlabsがForm 1やForm 1+、Kudo3DがTaitanなどで、SLAプリンターが$4000前後で登場した時期。現在ならKudo3DのBeanや中国メーカーのSparkMakerWanhao D7など、$1000以下の光造形式の3Dプリンターは多くのメーカーから登場している。こうした$1000以下の製品はプロジェクターで立体のスライス画像を紫外線投影し、光が当たったところが固まるDLP方式の派生型で、高価なDLPプロジェクターでなく、スマホなどの液晶パネルを流用したものに画像を表示し、紫外線(UV-LED)を液晶に照射する方式。スマホの液晶を利用するので造形サイズはそれほど大きくないが、日本円でも10万円以下の初期投資で購入できるのが魅力。その半面、液晶パネルが使用時はUV-LEDの光に当たり続けるので、液晶パネル自体の劣化が早く数百時間で交換の必要がある。

今回購入したProJet 1200は同社がMicro SLA方式と呼ぶもので製品のHPにも詳しい情報はないのだが、同社がProJet 1200発表時に使ったプレゼンテーションスライドを見ると、ミラーはあるもののガルバのレーザーの制御系の説明がないので、DLPプロジェクター方式だと思われる。

同時期に発売開始された台湾のMiniCraftがほぼ同じスペックで似たような外観を持つことから、おそらくはこれのOEMか3D Systemsによる改良型だと思われる。MiniCraftとProJet 1200は最大造形サイズは43mm×27mm×180mmで解像度が56ミクロンなのはと一緒だが、Z軸の最小ピッチはMiniCraftが0.1mm・0.05mmの2種類なのに対して、ProJet 1200は0.03mm、造形速度もMiniCraftが20mm/h(0.05mmピッチ時)に対して、ProJet 1200は14mm/hと差がある。

この2機種の最大の特徴は本体左側が造形部で、右側にUVランプを使ったポストキュアリング装置を内蔵しているところ。左側で造形したものをIPAで洗浄後、右側でそのまま紫外線硬化の2次処理ができるオールインワンに近い構造になっている。

紫外線硬化樹脂はこの手のプロ向け機器ではよくある専用カートリッジ方式で、汎用のボトルに入ったレジンは使えない。カートリッジは米国価格で$49~。発表時の資料では歯科の義歯1つが$0.5、指輪が$0.5~$0.8という計算なので、指輪程度の造形なら50~100個程度は作れる。汎用レジンを使える機種から見れば、かなりコスト高なのは確かだが、それでもカートリッジを差し込むだけで使えるのは業務ユースでは利便性が高いのだと思う。

詳しくは届いてからまた紹介するが、小規模のものを造形するならProJet 1200あたりを安く購入できれば、それはそれでアリかもしれない。

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

Anycubic PHOTON 光造形式 3Dプリンター(オレンジ窓)【正規販売代理店】
価格:64800円(税込、送料別) (2018/10/2時点)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

WANHAO duplicator D7 Plus 光造形式 3Dプリンター(オレンジ窓)【正規販売代理店】
価格:64800円(税込、送料別) (2018/10/2時点)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

SparkMaker FHD 1080p SLA光造形式 3Dプリンター【正規販売代理店】
価格:34800円(税込、送料別) (2018/10/2時点)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事